ショタ小説 -少年の戸惑い-

少年の恋に戸惑う心を綴ったフィクションです。登場人物は全て仮想の人物であり、実在する人物などとは一切関係していません。

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魔性Ⅲ a

「じゃあ、まずドアから入ってくるところを撮るよ」
 とある土曜日の午後。
 その外観は、どう見ても住宅街の中にある単なる一戸建て住宅だった。だが、中身は違った。様々なシチュエーションの部屋を、撮影の背景として貸し出すスタジオだった。
 清水はフリーのプロカメラマンだった。グラビアなど、主に人を被写体とする写真を撮っている。この日、清水はそのスタジオの一室を数時間分予約した。一人のモデルを連れて。

「もう少し顎を引いて。そう」
 清水は数回立て続けにシャッターを押した。独特のシャッター音が鳴り響き、フィルムに光が焼き付けられる。ファインダー越しの美しさを、余すところなく記録してゆく。
「次は鞄を肩にひっかけて」
 清水はモデルに指示を出した。制服を着た少年は、言われた通りに手に持っている鞄を肩にかけた。
 少年はレンズに映る逆さまの自分を見つめた。若干上目遣いをしているような、恥じらいの混ざった表情だった。清水はそのような表情こそが若々しさを引き立てると考えている。
 続いて清水は少年にバルコニーの手すりにもたれさせた。外の風景をアンニュイに眺める横顔を撮る。風になびくやわらかな髪、肌に張り付いては膨らむカッターシャツ、そういったものはたとえ静止画であっても、流動的に収めなければならない。
 さらに清水は、透き通るような頬に焦点を当てる。大人になりきっていない、少年特有の不思議な美しさが秘められている。それを十分にフィルムに収めたい。清水は切にそう願った。
「中に戻ろう」
 清水は少年をベッドに座らせた。まず窓からの逆光を利用してシルエットを演出する。そして順光の位置に立ち、十数のアングルから少年を撮る。
「横になって」
 少年は首を横に向け、ベッドの真横から狙うカメラを見つめる。女性なら、母性本能をこれでもかとくすぐられるほどの表情だった。
 清水はベッドの周りを巡り、シャッターをとめどなく切った。光の当たり方によって、少年の表情や全体の雰囲気は千差万別だった。
「ボタンを上から二つ外して」
 少年の胸部がかすかに露わになった。首筋から胸にかけてのラインが、官能的だった。
「全部外して」
 下着を着ていないカッターシャツの中がさらけ出される。無駄な脂肪がない、それでいて筋肉もそれほどついていない絶妙な魅力をもつ腹部を、清水はじっくりと時間をかけて撮影した。
「少し、眠たそうな顔をして」
 清水は少年に細かい指示を出してゆく。少年の可愛らしさを引き出してゆく。
「じゃあ、オナニーして」
 少し少年の体が強張った。目が一瞬考えるように左右した。だが、少年はそっと自らの手をベルトに伸ばした。
「自然に気持ち良さそうな顔をして。そんなに演技しなくていいから」
 少年の顔に、今までにはなかったものが現れた。恥じらいと恍惚が混ざった、可憐な表情が出始めている。徐々に頬に赤みが差すのが容易に見て取れた。
 清水は決して直接的な画を求めなかった。局部は避け、ただ少年の体のラインと顔に重きを置いた。
「目を閉じて」
 清水は少年の足元から上半身を見上げるような構図をとった。かすかに開いた口から、微量の吐息が漏れるさまを撮る。その麗しい口元は、エロティックでありながら品を呈している。
 清水は少年の枕元に移動し、少年の目線で下半身を見下ろした。胸、そして腹の官能美を収める。また、無心に快楽を追求する横顔や髪がかかった目元なども強調する。枕にすれて少し乱れた後ろ髪も魅惑的だった。
「天井を見上げて。もう少し口を開けて」
 シーツに押し当てられた手や小刻みに揺れる肩まで、性的に訴えかける部分は多くある。清水はそのひとつひとつを丁寧に取り上げた。
「シャツを脱いでしまって」
 少年の上半身全体が現れる。少年に行為を続行させ、次々にフィルムを消費していった。
「イきそう、です……」
「そのまま出しちゃって」
 少年は射精した。腹部に精液が放たれた。少年の指にも付着する。
「右手を顔の横に置いて」
 少年は精液がついた手を顔の右側にだらりと置いた。紅潮した頬と、潤んだ目がそれに並ぶ。
「自分の、舐めれる?」
 少年はおもむろに指の精液を舐めとった。舌を使い、一本ずつきれいにする。
 少年は一度もカメラを見なかった。

 部屋にはガラス張りのシャワールームも用意されている。少年はゆっくりとした動作で体にシャワーを浴びせ、清水は外からその様子を撮影する。
 水が滴り落ちる体の、腰から上の部分だけを収めると、直接的な描写よりもかえって官能の度合いが増す。尻の膨らみをぎりぎりに切り、濡れた髪と細い背中を撮る。
 水滴を帯びたまつ毛や、水を滴らせる顎はさらに少年の「美」を引き立たせる。

「さて、」
 清水はフィルムを交換した。
「今度はベッドに座って」
 少年はタオルをイスにかけ、全裸のままベッドに腰かけた。



続く
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テーマ:ショタ小説 - ジャンル:小説・文学

  1. 2010/05/07(金) 23:18:13|
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