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ショタ小説 -少年の戸惑い-

少年の恋に戸惑う心を綴ったフィクションです。登場人物は全て仮想の人物であり、実在する人物などとは一切関係していません。

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邂逅


 珍しく帰路は一人だった。部活が急になしになると、手持無沙汰に駅へ歩きながらすべきことを考える。普段は生活のルーチンワークから抜け出すことを夢見るが、いざそのルーチンワークのリズムが崩れると、誰しもが途方に暮れる。何かやりたいことがあったはずなのに、それが何なのか思い出せない。友人に土壇場で予定をキャンセルされたときの感覚に似ている。
 駅には、意外にも制服を着た学生が多かった。自身のように、当たり前のように部活に励む身としては、そうでないものの存在をにわかには信じることができない。自分はそうでないつもりでも、固定観念にとらわれているものだ。そんなことに一つずつ気づきながら、偽善の皮を脱いでいくのだろうか。
 信也はまだ日の光が降り注ぐホームの光景に違和感を覚えながら、列車に乗った。三駅進んで乗換駅に降り立つと、さらに違和感を覚えた。まず、自分を見つめている人物がいるのである。無関心にありふれている駅のホームで、それは普通ではないことだった。次に、その人物に見覚えがあった。しかし、その人物は記憶にある服装とは大きく異なっている。その状態は、一瞬間だけ彼の名前を思い出すのにためらいを生じさせた。そして、その人物は薄ら笑いを浮かべているのだった。
「雅人……」
 彼の名前が口をついて出た。それと同時に、ある種マイナスの感情が体に流れ出る。それとは別に、意識ではなく体が覚えている奇妙な感覚が下半身を中心に襲う。一気に鼓動が速くなり、背中に冷たいものが這う。これが冷や汗かどうかは、わからない。
「久しぶりだな、信也」
 雅人は信也に近づいた。普段は快活な信也も、このときばかりは口ごもった。なんとか平静を装って、久しぶり、と小さな声で返す。中学校を卒業して以来、雅人と会うのは初めてだ。雅人が着ている制服は、地域では名の通る高校のものだった。信也は自分の胸に光る校章を少し恥ずかしく思った。雅人がその高校に通っていることも、この駅を利用していることも、部活がなくならなければわからなかったことだ。こんなところで会うとは思っていなかった。
 信也の小さな不安に反して、雅人は当たり障りのない話題を提供した。信也は安堵しながらも、慎重に返答する言葉を選んだ。二人は並んで改札を出て、私鉄のホームへと階段を下りた。
 二人は互いの近況を話し合った。雅人は惜しげもなく自らの身の上を語った。その様子は、信也が覚えている彼の一面にたがわない。積極的に明るく話すタイプではないが、こちらの話に熱心に耳を傾け、話題をむげに逸らすことなく会話を続ける。こちらの話に興味を示してくれるので、話していて心地のいい人物だった。信也は次第に、雅人が持つもう一面を彼は捨て去ったのだと思うようになった。信也が経験した彼のありとあらゆる支配的で乱暴な振る舞いは、中学生という若さゆえの過ちでであって、さすがに高校生ともなれば自らの過去の倒錯した行動を反省し、まっとうな人間へと近づいたのであろう。信也はすっかり気を許し、いつもの調子を取り戻して雅人との会話を楽しんだ。
「抜いてくれよ」
 平凡な雅人の言葉の末に、不意に一種の不穏な響きを聞き取った。雅人の顔は、今の今まで他愛ない会話をしていたときと何ら変わっていない。話の流れから急に逸脱したように思えたが、それは信也自身の聞き間違いであったのだろうか。彼は訊き返した。
「抜いてくれよ」
 雅人は信也の耳に口許を寄せ、同じ言葉をもう一度はっきりと言った。信也は息を飲んだ。
「え……」
 見る見るうちに信也は青ざめた。これまでの忌まわしい、それでいて官能的な思い出が走馬灯のように頭上を巡る。雅人はついてこいという素振りを見せ、ホーム末端の出口へとつながる階段の方へ歩きはじめた。ちょうどそのとき、信也が乗るべき列車が到着した。雅人は今背を向けている。このまま列車に乗ってしまえば、難を逃れることができる。今後このようなイレギュラーな時間にこの駅へ来ることはないので、雅人と再会する可能性も低い。あとくされなく逃げ去ることができるのだ。
 しかし、信也は雅人の跡を追った。友人を一人残すという罪悪感にとらわれてのことである。だが、本当にそれだけのことであったのだろうか。

「ほら、口で抜いてくれ」
 先ほど二人が抜けた改札は、乗り換え客で四六時中ごった返している。だが、このトイレがある別の改札口は、シャッター商店街へと通じているためか閑散としている。雅人にとっては好都合であった。
 雅人は車いす対応トイレの鍵をしっかりと閉めた。そしてズボンとパンツをずりおろし、早くも勃起している性器を露出させた。信也はドア付近で立ち尽くし、鞄を強く握りしめた。
「何してんだよ。早く」
 あの有無を言わせない言い方だった。信也は全身を震わせた。雅人は信也に暴力をふるったことはない。しかし、些細な弱みを握られ、素直に彼に従っているうちに、体そのものが雅人に逆らえなくなっていたのだ。月日を経た今でさえ、その服従の精神は根付いているようだった。
 それでも動こうとしない信也を見て、雅人は舌打ちした。そして信也の肩をつかみ、無理やり顔を股間に近づけさせた。信也はよろけて前のめりになり、膝をついた。雅人の性器が信也の顔を撫でる。自らの弱い立場に甘んじた屈辱と快楽の日々を思い出させる匂いが、鼻をつく。信也はあきらめて性器を手に持ち、舌で唇を湿らせてからそれを咥え込んだ。
 すべて体が覚えている。喉の奥まで飲み込み、吸い上げながら舌で亀頭を撫でる。
「んく……」
 雅人の息遣いを聞きながら、締めつける強さとピストン運動の速さを見極める。
「ん」
 ふぐりを手で包み込み、軽く撫で上げながら裏の前立腺のあたりを強くおさえる。
「はっ……」
 性器を一度吐き出すと、手で扱きながらへそ下にも舌を這わす。再び唇をすぼめて性器を咥内に挿入すると、雅人が息を荒げて信也の頭部をつかんだ。そして激しく腰を前後に動かし、イマラチオを強要した。信也はむせ返りながらも歯を立てないように気を付け、舌で亀頭を受け止めた。この間、信也は中学校の同級生たちの顔を思い浮かべていた。中には龍一のように小学校から付き合いがある面々もいた。彼らが今の状況を見て、どう思うだろうか。中学生のころから雅人とこのような関係にあることを、彼らは知っているだろうか。苦しさも相まって、信也の頬に涙が滴った。
「ああいく!」
 雅人は信也の頭をがっちりと押さえつけながら、さらに腰の動きを速めた。そして信也の喉に精液を放った。何度も何度も脈動を繰り返し、咥内に射精する。やがてそれが終わると、信也は激しくせき込んだ。口から漏れ出た雅人の精液が、顎を伝い、制服の胸元に染み付く。
 雅人は、精液と唾液をすべて吐き出した信也の胸元をつかみ、乱暴に信也を立たせた。そして壁に押し付け、液体で濡れた信也の唇を自らの唇で覆った。
「この制服……」
 ひとしきり激しく舌を絡め合うと、雅人は信也の制服のネクタイを無理やり緩めた。そして青いワイシャツの胸元を開けようとした。信也は雅人の手をつかんで抵抗したが、雅人はやめようとしなかった。ボタンが数個はじけとんだ。
「やめて……」
 雅人は信也の制服をひっつかみ、無理やり肩を露出させた。雅人は信也のほっそりとした首筋、鎖骨、肩口に舌を這わせながら、再び勃起し始めている自らの性器を片手で扱いた。
「お願い、やめて」
 泣きそうな声だったが、雅人にはさらに興奮を増幅させる材料であったのだろうか。信也自身の性器に自らの性器を押し当て、上下にこすり合わせた。そして白い肩に歯を立てた。
「痛い!」
 信也が叫ぶと同時に、雅人は二回目の射精をした。信也の股間に白いしみが広がり、そして肩には血がにじんだ。
 雅人は満足するとさっさと信也を突き放した。パンツとズボンをはき直して少し服装を整えると、また会おうと言い残して、何事もなかったかのようにトイレを去った。
 信也はその場に座り込み、声を上げて泣いた。あのころから変わらない自分の弱さに腹を立て、打ち震える自分自身を抱きしめて泣いた。


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テーマ:ショタ小説 - ジャンル:小説・文学

  1. 2013/01/03(木) 00:28:31|
  2. 短編
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バイの某大文学部生です。少年愛の美学、ショタの文学、美少年と少年美、「艶」の定義についてなど日々考察中。

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