ショタ小説 -少年の戸惑い-

少年の恋に戸惑う心を綴ったフィクションです。登場人物は全て仮想の人物であり、実在する人物などとは一切関係していません。

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くらすめいと

 康広は教室を見回した。
 学ランとセーラー服の二色に支配された面々は、半数以上が顔見知りだった。去年同じクラスだった生徒、同じ部活の生徒、委員会で知り合った生徒……。それぞれが、新しいクラスの中で、好奇心に輝いた顔でお喋りをしている。

 桜咲く四月。康弘は春休み明けの始業式の日に、貼り出された新クラスを確認して教室に入った。
 新しい担任の、理科の教師が自己紹介をし、うんざりするほどの数のプリントを配った。
 そして最初のホームルームの最後、担任は全員に一人ずつ自己紹介することを求めた。
 出席番号が遅い康広は、自分の番がくるまでぼうっと自己紹介する生徒たちを眺めていた。
 それが中盤にさしかかった時のことだった。

「!」

 康広は思わず身を乗り出して、今しがた立ち上がり自分を紹介しようとしている生徒を凝視した。

「元一年八組、田嶋直哉……」

 存在さえ、知らなかった生徒だった。
 康広は半ば口をあけたまま、直哉と名乗る生徒の自己紹介を聞いた。
 直哉はさほど背が高くない。小柄といえばそうでもないが、漆黒の学ランが華奢な体を余計に細く見せる。黒くまっすぐな髪の毛は、顔の半分を隠している。しかしわずかに見える色白な頬は、女子ではと思うほど、美しかった。
 康広は、ニコリともせず自己紹介を終え席に座った美少年に、しばらくの間見とれていた。

「田嶋って、どんなやつ?」

 数日後、康広は元八組だったクラスメイトに訊いてみた。

「直哉か? どんなって言っても、普通に大人しいやつ」
「そう……」

 実際、直哉はとても大人しかった。あまり友達と話しているのも見かけないし、授業中もほとんど発言しない。休み時間もいつもどこかへ行ってしまうので、一日のうち直哉の声変わりし切っていない、高くもなく低くもない声を聞けるのは、一度か二度だけだった。

 始業式の日以来、康広は直哉のことが気になって仕方なかった。

 ――田嶋直哉、美少年――

 知らず知らずのうちに、視線が直哉の方へいってしまう。かといって目が合えば、恥ずかしくてすぐにそらせてしまう。直哉がそばを通り過ぎても、変にドキドキしてしまう。
 こんな感情、女子に対してさえも持った記憶はあまりない。

 ある日、康広は意を決して移動教室の際に直哉に話しかけてみた。

「田嶋、先週出た宿題終わった?」
「……いいや」
「そう……」

 直哉はか細い声で答えた。
 康広はそれ以外に話すことが見つからず、会話は終わってしまった。
 康広は複雑な気分になった。

 それからも、康広は何度か直哉に話しかけようとした。しかし、いつもなぜか消極的になってしまう。迷惑がられたらどうしようか、嫌われたらどうしようか……。
 廊下で会っても、何も言えず後ろについていくしかなかった。

 激しい五月雨の日だった。
 昼休み、直哉は教室を出た。康広も何となく後を追ったが、いつものように話の種が見つからない。
 悶々としているうちに、直哉はトイレに入った。康広も何気なくトイレに入った。
 どうやら直哉は個室に入ったようだ。中から布がこすれる音がする。
 康広は小便器の前に立ち、用を足した。そしてトイレから出ようとした時だった。

「?」

 直哉が入った個室から、かすかに物音が聞こえた。雨音が強いので、あまりはっきろとはわからない。

「………」

 もう一度、今度ははっきりと声が聞こえた。高く、媚びたような、喘ぐような……。
 明らかに、用を足している時に出すような声ではない。
 康広は気になり、そうっと隣の個室に入った。気づかれないように、ドアを閉め、鍵を閉める。
 洋式の便器の上に立ち、そうっと壁の上から隣を覗く。

「……うそ?」

 心の中でつぶやいた。
 隣の個室の便器に、直哉が座っている。学ランは前がはだけ、中のカッターシャツは乱れている。ズボンとパンツは足元に下ろされている。
 そして、直哉の股間からは、いきり立った性器が顔をのぞかせている。

「は、は、は……」

 直哉は息を殺し、そのいきり立った棒を左手で握り、一心に上下に動かしている。右手はカッターシャツの中に入れ、胸のあたりでうごめいている。顔を覆うサラサラの髪が細かく揺れている。そしてその下に見える頬は、明らかに紅く染まっている。
 康広は自らの股間が膨らむのを感じた。

「あ、あん、ん……」

 小さなあえぎ声が、個室の中だけに響く。シュッシュッという肌がこすれる音も混じる。
 康広の手は、無意識のうちに股間へと延びていた。おもむろにファスナーを開け、トランクスの前合わせから自らの性器を取り出す。

「はぁ、あ……」

 直哉は、カッターシャツが破れるのではというほど自らの胸をまさぐった。女子にも負けない形の整った唇が、小さな吐息を洩らす。
 康広はついに自分の性器を握り、直哉と同じスピードでこすりはじめた。

「だ、ダメだって……」

 直哉はさらに手の動きを速くした。赤らんだ亀頭が、さらに膨らむ。
 康広はすでに腹の奥からこみあげる、快楽の予兆を感じていた。

「んんん!」

 直哉は右手でカッターシャツの下から口を押さえた。
 そして、左手で握っていた性器の先端から、勢いよく白濁した液体が飛び出した。

「は……」

 ほぼ同時に、康広も絶頂を迎えた。精液が、前面の隔てに跳ね返る。
 直哉の放出した精液は、自身の脚や床、ズボンに散乱していた。

 康広はずるずると壁を伝うように床に降り立ち、便器に座った。
 直哉が後始末を終え個室を出る音がした。康広は硬直したまま、手に精液をつけたまま、ぼうっと自分の精液を見つめていた。
 始業のベルが鳴った。



今日からいったん「The Puzzled Boy」から外れ、短編を書いていきたいと思います。
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テーマ:ショタ小説 - ジャンル:小説・文学

  1. 2008/08/31(日) 18:08:45|
  2. 短編
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
<<二人占め | ホーム | 第八章>>

コメント

さっそく読ませていただきました^^
相変わらず凄い文才><
とても面白いというかエロいというかwww
マイペースに更新していってください^^
  1. 2008/09/01(月) 00:50:37 |
  2. URL |
  3. MJC #VFkxEMUo
  4. [ 編集]

遅くなってすみません

>MJCさん

ありがとうございますm(__)m
がんばります☆

>といちやさん

ありがとうございますm(__)m
やっと忙しさから解放されたのでスピード上げていきます。
  1. 2008/09/29(月) 15:18:29 |
  2. URL |
  3. イズコー #BHenOeZ.
  4. [ 編集]

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バイの某大文学部生です。少年愛の美学、ショタの文学、美少年と少年美、「艶」の定義についてなど日々考察中。

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目次

The Puzzled Boy - 1
The Puzzled Boy - 2
The Puzzled Boy - 3
The Puzzled Boy - 4
The Puzzled Boy - 5
くらすめいと
二人占め
二人の帰り道
後輩とぼく
一夜限り
My Life is Not Beautiful
仮想現実
格調
風の噂
夏の夜の
呼ばい
待っていた夜更け1
待っていた夜更け2
私解・稚子草子(第五段)
魔性
とぶらひ
Not for Something
慰み
草枕
月光
あの日の水泳
兄弟
夏の孤独
マージナルの手
純淫
王家の砦
春の色
浴衣の少年
幻影
邂逅
奇妙な三人
夏の終わり
Jealousy

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